SONY サイバーショット HX200V レビュー(ニコンP510と比較)



SONYのサイバーショットHX200Vが手に入ったのでレビューです。せっかくですから、ニコンのCOOLPIX P510と比較しながら紹介してみたいと思います。

まずはHX200Vの簡単な製品特徴から。

ズーム倍率は光学30倍で、35mm換算27mmから810mm相当です。広角・望遠ともP510(24mm-1,000mm)より若干負けていますね。P510は42倍ズームですが、広角端が24mmなので、HX200VとP510の望遠端の差は810mm対1,000mmで、約1.25倍です。

高感度撮影については、P510がモノクロでのISO12,800に対し、HX200VがカラーでISO12,800。暗所性能についてはHX200Vが一歩リード。ただし、こちらは重ね合わせ連写による高感度化実現です。動体の撮影には不向きかも。そのほか、可動液晶やビューファインダーはP510同様に搭載。P510に無い機能として撮影時に便利そうな電子水準器もついてます。ただし、HX200Vにはインターバル撮影機能はついていません。

P510同様、HX200Vでもフィルター径のネジが切っていないので、フィルターやコンバージョンレンズは使えません。ただし、別売りのフィルターアダプターを装着すれば、67mm径のフィルターやテレコンが使えるようになります。

さて、では実際に触って比較してみましょう。細かいレビューやスペックの解説はカメラ誌に任せるとして、P510との違いで特に印象的な部分をいくつか挙げます。

質感はHX200Vのほうがいい感じ。重みがあってP510よりは高級感を感じさせます。P510はコンデジっぽいですが、HX200Vは一眼レフ機(といってもEOS KISSクラスですが)っぽい質感です。

はっきりと性能差が出たのがオートフォーカスと手ぶれ補正です。まず、オートフォーカスについてはHX200Vが100歩先行く感じ。暗所でも望遠端でもスパスパとフォーカスが合います。2-3秒迷ってピントが合わないモッサリAFのP510とは比べものにならないぐらい高性能です。また、手動でのピント調整は、P510では微調整が難しかったですが、HX200Vはピントリングを回すことで微調整が可能なところがいいですね。

手ぶれ補正もHX200Vのほうが優秀。1.7xテレコンをつけてデジタルズーム2倍(2,670mm相当)にしても十分手ぶれ補正が効き、ブレることなく撮影できます。AFと手ぶれ補正については素人でもはっきりと違いがわかります。

動画は、P510では相手になりません。HX200Vはマイクもしっかりしたものが付いているので画質・音質ともに勝っています。手ぶれ補正もしっかり効くのでビデオカメラとして使っても不満はありません。

ダメな点もいくつか。連写機能はパチパチと小気味よく撮れるのですが、撮影後、書き込みに時間がかかり、次の撮影までかなり待たされるのはストレス溜まります。広角もワイコンが使えないんだから24mm程度までがんばってほしかったですね。P510との差は35mm換算でわずか3mmですが、この差は大きいです。普段使っていて、「もう少し広角だったら・・・」と思う場面が幾度もありました。

それにしても、HX200Vいいですね。現在、メイン機はP510からHX200Vに変わってしまいました。ズーム倍率の高さや、インターバル撮影機能、広角24mm、細かい設定が可能など、P510にも優れた点はあり、一長一短ですが、普段使いにはHX200Vのほうが圧倒的に便利です。AF精度と手ぶれ補正で使いやすい。初心者でどちらにするか迷っている最中なら間違いなくHX200Vを推します。

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HX200V用アダプターセット

KIWI fotosのフィルターアダプター6点セット(6 Piece Lens Set For Nikon Coolpix P500 Camera/HX100V)です。P510用とHX200V用にそれぞれ1点購入してみました。67mm径のフィルターが使えるようになるアダプターのほかに、対応したUVフィルター、サーキュラーPLフィルター(円偏光・CPL)、花形フード、レンズキャップ、レンズホルダーがついています。e-bayでのお値段は$48.99ということですから、日本円で約4,020円(1$=82円換算)。送料が別途$10必要です。

CPLの厚みは10円玉5枚程度

フィルターは前後にネジが切ってあります。CPLは、レンズを目視する限りは光の反射を抑えてPLフィルターとして機能しているようですが、品質はどんなものでしょうか。国内メーカーのものと比べると少し厚みがありますね。まあ、ケンコーのCPLは5,000円ぐらいしますから、それと比べるのもかわいそうな気もします。お値段相応でしょうか。後日試写してみます。

HX200Vに装着するとこんな感じです

レンズフードは67mm径のねじ込みタイプです。前後にネジが切ってあるので、フードの上からフィルターやキャップを付けることも可能です。レンズキャップは意外としっかりしていて使い勝手がいいです。HX200Vに付属のキャップはカバンの中などですぐ外れて困っていたので、助かります。

P510にも装着してみました

総評としては、2枚のフィルターは入門用であれば十分使えます。レンズフード、レンズキャップ、キャップホルダーは便利ですね。フィルターアダプターにプラス20$ならお得感はありますが、ハイアマチュアの方ならフィルターはいいものを使いたいでしょうから微妙な感じかもしれません。現在は、日本のamazonで購入できます。

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SONY サイバーショット HX200V にテレコンを取り付ける

オリンパスのテレコンバージョンアダプターTCON-17Xが手に入ったのでHX200Vに装着してみました。

必要なものは写真のとおり、①HX200V本体②フィルターアダプターTCON-17X④67-55ステップダウンリングです。取り付けは簡単。アダプターを付属の六角レンチでHX200Vに固定、ステップダウンリングを介して、TCON-17Xを取り付けます。アダプターは本体に固定されているので、テレコンを装着しても強度的には問題ありません。



テレコンを取り付けるとこんな感じ。仰々しい姿ですが、これで810mmが1.65倍(1337mm)になります。全画素超解像ズーム(x2)で2,673mm相当、デジタルx4で5,346mm相当と驚きの倍率です。画質についてもTCON-17Xは評判どおりですね。これだけ高倍率にも関わらず、くっきりはっきりと描写します。

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SONY サイバーショット HX200V にテレコンを取り付ける【試し撮り】

HX200VにオリンパスのTCON-17Xを装着して試し撮りです。夜7時10分到着のボーイング787です。薄暗い時間帯ですが、手持ち(三脚なし)で撮影してみました。COOLPIX P510での撮影(P510試し撮り)とほぼ同条件ですが、こちらのほうが時間が30分ほど早い(明るい)です。

まずはテレコンなしから。

ワイド端(27mm相当) 

テレ端 (810mm相当)

デジタル4倍(3,240mm相当)

HX200Vのデジタルズームは4倍です。それでも手持ちでブレないです。SONYの手振れ補正はスゴイですね。風景モードでの撮影ですが、オートフォーカスもしっかり焦点が合っています。P510のようにAFが迷ってストレスを感じることはありませんでした。

続いて、同じ撮影場所でオリンパスのTCON-17Xを装着しての撮影です。実質倍率1.65倍になります。
 TCON-17X望遠端(810mm×1.65=1,337mm相当)

TCON-17X望遠端+デジタルズーム2倍(2,674mm相当) 

TCON-17X望遠端+デジタルズーム4倍(5,346mm相当)

デジタルズーム4倍になると画質はかなり荒れますが、5,000mm超の倍率です。驚きですね。しかも手持ちで撮れました。同一条件ではありませんが、ニコンのP510と比較して、オートフォーカスの精度と手振れ補正についてはSONYのほうが明らかに優位です。

購入検討中の方にとっては、倍率(P510=1,000mm、HX200V=810mm)をとるか、AFと手振れ補正の優秀さを選ぶか、悩みどころですね。

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SONY サイバーショット HX200V にフィルターを取り付ける

サイバーショットHX200V用のフィルターアダプターが到着したのでレポします。HX200Vは、ニコンのP510同様にフィルターネジが切っていません。SONYからフィルターアダプターが発売されていないので、そのままではフィルターが使えません。(※現在では国内でも入手可能です。Amazon商品ページ

今回、海外のサイトで見つけて入手したのはHX100V用に発売されているアダプターリングです。これを取り付けることで、HX100Vでも67mm径のフィルターが使えるようになりますが、HX200Vでも取り付けできるか試してみました。

商品一式

届いた商品の中身は写真のとおり。本体に取り付けるアダプター①と延長用のアダプター②、取り付け用の六角レンチ、説明書×2が入っています。

接続部分

取り付けは簡単です。HX200Vのピント調整リング部分にアダプターをはめ込み、六角レンチで締めるだけ。アダプターの内側にはフェルトが貼ってあるので、本体にキズはつきません。


アダプター①を付けた状態

アダプター①を付けた状態です。P510にアダプターリングを取り付けた際は広角端でケラレが生じましたが(参考記事)、HX200Vでは広角端までズームアウトしてもケラレはありません。これなら付けっぱなしでも問題ないです。

アダプター①+②を付けるとこんな感じ

アダプター②をつけて、望遠端までズームインするとこんな感じ。これでお好みのフィルター(67mm径)やテレコンバージョンリングを付けることができます(参考記事)。ただし、アダプターはピントリングに固定されるため、手動でピント調整をする際にはアダプターリングも一緒にクルクル回ります。


エブリオ GZ-EX250をPTZカメラにする②

前回の記事パンチルトヘッド(PTH)にエブリオGZ-EX250を載せてのPTZ(Pan Tilt Zoom)カメラ化に成功しました。しかし、赤外線リモコンの届く範囲での使用に限定されていたので、今回はさらなる遠隔地からの撮影を想定して、ネット経由で操作できるPTZカメラにチャレンジです。

課題は1点。赤外線リモコンで作動するパンチルトヘッドをどうやってネット経由で操作するかです。そこで見つけたのがこちらの商品(下の写真)。「iRemocon」といって、ネット経由で赤外線リモコンを操作できる便利グッズ。iPhoneやAndoroidアプリからWi-Fiルーター経由で接続することで、赤外線リモコンで動く家電類を操作します。学習機能付きなのでPTHも操作することができます。

ネットからリモコン操作ができるiRemocon

これで、PTHもWi-Fiで操作することができるようになりました。せっかくですから、コンセントが不要な構成にしたいということで、Wi-Fiルーターにはバッテリーを搭載しているプラネックスのモバイルルーター「CQW-MRB2」を採用です。本来はWiMAXなどのモバイル通信端末を接続するための機器ですが、単なるルーターとしても使えます。今回の用途にもってこいですね。

iRemoconの電源はACアダプタですが、5V2AなのでUSBから給電できます。別途USB→DCプラグを用意してモバイルバッテリーから給電とします。ルーターのバッテリーは4時間もつので、エブリオに大容量バッテリーをつければ3時間は余裕で撮影できるのです。

左がカメラとPTH、右がWi-FiルーターとiRemocon

さっそく設置してみましょう。細かな設定は省きますが、簡単なIPアドレスの知識があれば難しくはありません。iRemoconCQW-MRBとをLANケーブルで繋げ(写真右)、さらにモバイルバッテリーからUSB経由で給電。続いてエブリオの「おでかけモニター」モードを起動。これでカメラの設定は完了です。ルーターユニットとカメラユニットは赤外線が届く範囲で離れたところに設置しても大丈夫です。

これでエブリオiRemoconにはルーターから「192.168.1.*」といったIPアドレスが割り当てられるので、iPhoneアプリから接続・操作できるようになります。ただしそれぞれが独立したアプリのためiPhone単体で操作は面倒ですね。ノートPCをエブリオに、iPhoneをiRemoconに接続し、エブリオPTHが同時に操作できるようにしてみました。

これでWi-Fiルーターにさえ繋がれば、かなり離れたところからでも遠隔操作が可能になりました。見通しで100mぐらい離れたところからの操作ができます。国内では使えませんが海外製のハイパワー無線LANを使えば1km以上離れたところからの操作も可能になります。

ちなみに、モバイルルーターにWiMAXなどの通信端末を繋げれば、インターネット経由で接続・操作できるようになるので、電波さえ届けばどこでも使えるようになりますね。電源さえ確保できれば長時間の監視活動が可能になります。ただし、エブリオは10日間経つと自動的に電源を切る仕様になっているようなのでご注意を。

リモコンで操作できるトライポッドヘッド(電動雲台)
リモコンで操作できるパンチルトヘッド Ninja X10